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TREEFORTE Landscape Design

WORKS

トヨタ紡織グローバル本社

「刈谷の森」

「刈谷の森」は、それぞれの場に最適化された緑が集まり、紡がれ、織りなす一枚の衣になり人々が集い、働く環境を守るように包み込む。グローバル本社の足元には豊富な緑量で「森」を創出し、本社を訪れる来訪者や通勤者を出迎える。人々はマウンド状の緑地に開かれた並木道を通過することで、都市の喧騒から解き放たれ、心と体をリセットしながら建物に誘われる。建物内部から外を眺めると、手厚い森が構内を走る車や敷地外の風景を遮ることで、四季折々に表情を変える樹木に囲まれた森の中にいるような感覚を呼び覚ます。

自然植生に還る森

季節による樹々の変化を考慮した配置とし、四季折々で豊かな表情を見せるランドスケープ。刈谷の森は土地の記憶を引き継ぐ樹種や風土に合った植生を参考に選定し、自然植生に還えるような森を創出した。森には寄贈されたメタセコイヤの記念樹をシンボルツリーとして、その周りを新たな緑地としてしつらえることで企業の歴史の糸を紡ぐ意図を担う。春は刈谷の森も冬の風景から春の訪れを祝うかのような華やかな風景に移り変わり、夏は最も緑量が多い季節になり猛暑の日差しから緑陰を形成し、豊富な緑があることで地表の温度の上昇を緩和する役割を担う。構成樹種には「カラーリーフ」と呼ばれ、斑入りや銀葉、黄葉に青葉、銅葉など、色鮮やかな色彩もった樹木を植栽することで、品種によっては四季それぞれに、花以上に美しい表情を見せる。秋は春や夏に花や葉の彩りで風景を華やかにしてきた樹木が紅葉によって色付く季節となり、冬は落葉樹が葉を落とし、肌寒い季節に暖かい日差しを地表面にまで届ける。一年を通じては常緑樹の恒久的な緑が人々が営む環境に快適さと潤いをもたらす。

概要

竣工年2020年
所在地愛知県刈谷市
事業主トヨタ紡織株式会社
建築設計株式会社竹中工務店
撮影Nacása & Partners Inc. (No 1,2,3,5,6,8,9)
撮影株式会社 エスエス (No 4,7,10,11,12)

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