WORKS
かまくら和久
「いつ来ても暖かくお出迎えしてくれる和久の顔」
街の喧騒を後に、かまくら和久に来るとなぜかホッとする。そんな我が家に帰って来たような気持ちにさせるアプローチを造ることを意識しました。慶事にもふさわしいとされる竹(蓬莱竹)により心休まる囲われ感を演出。土地の記憶を現代に紡ぐ井戸の前に春と秋の訪れを開花によって伝える桜(サクラ’ アーコレード’)をシンボルツリーとして据えました。
「鎌倉の季節を生ける」
カウンター席とテーブル席を透き通しのある格子で優しく仕切りました。そうすることでテーブル席のお客様でも料理人の手さばきや気配が感じることができます。かまくら和久で味わう旬の素材を活かした料理の数々と共に、鎌倉の季節の草花が質素に生けられることで五感で四季を感じられる「しつらえ」になっています。
「浮遊する野の花」
自然にあるままの姿、季節の移ろい、植物の美しさを和空間の中で食事と共に楽しんで頂けるよう、浮遊する野の花を光で包み込みました。野の花は左から春の訪れを伝える。「サクラ」、梅雨時期の鎌倉の風景を彩る。「アジサイ」、万葉集でも詠われ、秋の七草のひとつ。「フジバカマ」、花の模様から夜明けの空(曙)を連想させる。「アケボノソウ」、春の七草(御形)のひとつ。「ハハコグサ」によって構成されています。
「静寂の庭」
鎌倉の隠れ家にふさわしい、街の喧騒から切り離された静かな庭を創出しました。庭の中心に植えられたイロハモミジは夏に緑陰をつくり、秋は紅葉を楽しませてくれるかまくら和久のシンボルツリーとなります。デッキのベンチに囲まれた空間は来店時の待合や食事の後に寛ぐスペースとして設え、寒い時期には暖もとれるファイヤーピットを中心に設置しました。
かまくら和久 www.kamakurawaku.com
概要
竣工年 | 2017年 |
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所在地 | 神奈川県鎌倉市 |
事業者 | WQ |
建築設計 | エイバンバ |
施工 | 創政工房 |
造園&植栽 | フルヤプランツ |
金物製作 | サンテック |
アクリル注型 | さくら樹脂 |
装花 | La Pousse |
撮影 | GEN INOUE / TREEFORTE |